Pixel 10でWi-Fiが不安定に？Quick Share拡張アップデートとの関係とは
Pixel 10で報告されているWi-Fi不具合の内容
まず報告されている症状として多いのが、「Quick Shareを使おうとして共有メニューを開いた瞬間、Wi-Fiが切れてしまう」というものです。
自宅のWi-Fi名は一覧に表示されているのに、接続を押してもつながらなかったり、再接続に非常に時間がかかったりするケースが見られます。
中には、Pixel 10だけでなくPixel 10 Pro XLでも同様のトラブルが発生しているという声もあり、「Quick Shareの拡張アップデートを入れてから急に起きるようになった」との証言が複数あがっています。
Wi-Fiが不安定になると、動画視聴やオンラインゲームだけでなく、仕事や授業などにも影響が出てしまうため、ユーザーにとってはかなりストレスの大きい不具合といえます。
Quick Share拡張アップデートが疑われている理由
今回のトラブルと関連が指摘されているのが、「Quick Share extension」の最新バージョンです。
問題が出始めたタイミングがこのアップデート配信と重なっているユーザーが多く、「拡張版Quick ShareがWi-Fi動作に悪影響を与えているのでは」と推測されています。
技術的な背景としては、Wi-Fi Directを前提とした従来の動作に加え、iPhoneとの共有を見据えた新しいプロトコル的な処理を行っている可能性があり、その結果としてWi-Fi周りの制御に負荷や競合が出ているのでは、という見方もあります。
あくまで現時点では「ユーザー側からの報告・推測レベル」であり、Googleから公式に原因が明言されているわけではありませんが、Quick Share拡張アップデート適用後に症状が出ているケースが多いことから、関連性は高いと考えられています。
ユーザーが試せる一時的な対処方法
記事執筆時点では、Googleから公式な修正アップデートやアナウンスは出ておらず、ユーザー側での暫定的な対処が中心となっています。以下はネット上で共有されている代表的な回避策です。
ひとつは、「Quick Share extensionのアップデートを削除する」という方法です。設定アプリからアプリ情報を開き、Quick Share関連の拡張機能を選択してアップデートをアンインストールすることで、問題が解消したという報告があります。元の状態に戻るだけなので、致命的なリスクは比較的少ない対処といえます。
もうひとつは、どうしてもQuick Shareでファイルを送りたい場合、事前にWi-Fiをオフにしてから共有操作を行うという方法です。この場合、Bluetoothやモバイル通信側で転送されるため、Wi-Fiが落ちる問題を避けられる可能性があります。ただし、Wi-Fiを再度オンにした際に接続が安定しないこともあるため、再起動が必要になるケースもあります。
いずれの方法も、根本的な解決には至らない「応急処置」に近いため、試す場合は自己責任で行うようにしましょう。大事なデータのやり取りは、状況が落ち着くまで別の方法（クラウドストレージやケーブル接続など）に切り替えるのも選択肢です。
今後のアップデートと注意点
海外メディアなどでは、すでに今回のWi-Fi不具合についてGoogleに問い合わせを行っているとの情報もあり、今後のアップデートで修正が入る可能性は高いと見られています。Pixel 10シリーズは発売直後からソフトウェア関連のトラブルがいくつか報告されており、今回も早期の対応が期待されるところです。
ユーザーとしては、ひとまずQuick Share拡張アップデート以降の動作をよく観察しつつ、症状が重い場合は前述の暫定対処を試す、というスタンスが現実的です。合わせて、システムアップデートやアプリ更新が配信された際は、内容を確認したうえで適用するようにしましょう。
もし、同様の不具合が続いたり、Wi-Fiだけでなく他の通信にも影響が出るようであれば、ソフトウェア以外の要因（ハードウェアの故障など）の可能性もゼロではありません。その場合は、サポート窓口や専門店で一度状態を見てもらうと安心です。
Pixel 10シリーズを利用していて「最近Wi-Fiがやたら不安定になった」と感じている方は、Quick Share拡張アップデートの有無やバージョンを確認しつつ、今後のGoogleからの公式アナウンスにも注目しておきましょう。
